FC2ブログ
2019/12
≪11  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31   01≫
詩集 「レムリア」










       ~レムリア~




1.レムリア
2.ドブネズミと明けない夜
3.逸れ音楽隊
4.鼬
5.ツグミ 
6.熱帯魚
7.ナマケモノの街
8.カナリヤ









「レムリア」



雨を飲んだ街路樹

澄んだ湖

本能を忘れたオオカミ

ラフレシアの群生

鳥たちが築いた文明

深い森の遠吠え

知らない人の足跡

奪い合いに溢れた

生命たちが 喜び合った島が

この世界に有った事など

きっと

博士だって知らない












「ドブネズミと明けない夜」


明けた夜の続き 誰を待ってる?         
途中で消えてしまった 螺旋状の

消えた太陽のもと 置き去りにした物
繰り返しても 尚
繰り返す様な自分さ

明けないままの夜が 僕を呼んでる
戻れない日の朝を 飲み込んで 尚

汚して仕舞った水に 逃げ惑う理由も
それすら食べ散らかした 僕を叱って

どうして 僕等
正しい呼吸 出来ない自分と
解って居ても

どうしても
どうしても 僕等
間違った声を枯らすのだろう


明けないままの夜 君を待ってる
置き去りにされた僕の 正しい歌を唄いながら

消えた太陽も 只 見ていたいだけ
途中で消えてしまった 螺旋状の

こうして僕等 正しい呼吸
出来ないままの自分 繰り返して

ほら 今も未だ
明けた夜の続き


明けた夜の続き







「逸れ音楽隊」


世界を創ったのは 誰の仕業だ
裏切り者のギターを掻き鳴らして
行く宛が無いから
歩き出せないで居る

我等 群れを逸れた音楽隊



誰かの声に 迷わぬ様に
流れた体温は 今日も痛み出した

生命の名に 意味は無いから
絶えず呼吸は 苦しいままで

でも 未だ 未だ僕等にも
脈打つ心臓の叫び声に

その耳を 口を 目を
その全てを 塞いで仕舞った人の為
唄う事が出来るなら


世界を廻したのは 何処のどいつだ
鳴らないシンバルさえ 演奏と呼んで
行く宛が無いまま
歩き出そうとした

我等 歌を忘れた音楽隊



命の名に 意味は無くとも
絶えず鼓動は 何処に向かう?

誰かの声に 耳を傾け
流れた体温が 歩き出す方向へ

でも 未だ きっと アナタなら
脈打つ心臓の 大地を叩く演奏が
駆け出す 瞬間に合わせて

唄う事が出来るから

 

廻した世界を汚したのが 自分だとしても
止めようとしなかった呼吸を 歌と呼んで
赤い 赤い 体温が 今 踊り出す

我等 歌を忘れた音楽隊



世界を廻したのが 何処の誰でも
終わらない音楽を 物語と呼んで

未だ 唄う事が出来るさ 僕等なら
大親友のギターを掻き鳴らして

行く宛の無い旋律が
今 歩き出す

我等 群れを逸れた音楽隊



今 演奏と出会った音楽隊











「鼬」



あなたが眠れるように

森も 風も 遠吠えも

あの月も

猛獣が 振り下ろした凶器も

切り裂くための

鎌を探してる


あなたが眠れるように













「ツグミ」


さあ 近況はどんな感じ?
調子の良い語り手に
自分がそれ程 変わって居ない事
それだけで跪いている

まるで 迷子になったかの様に
立ち止まったままで
移ろい行く 景色の果て
三日坊主だけが僕の取柄


いつか 広げた双翼も
もう 誰も居ない空を切って

それでも笑うんだよ
上手には鳴けないから

三日坊主だけが僕の取柄




泣いた記憶も 笑えた事も
飲み込んだ空に 逃げたいだけ

自分がどれだけ変わって居ても
あの色のままで 飛ぼうとして

さあ 質問は何か? と
息を切らした語り手に

問いかけた物 答えられないまま
暮れた今日だけが僕の続き


いつか 見上げた太陽も
もう あの日と違う空と知って

それでも唄うんだよ
上手には飛べなくても

暮れた今日だけが僕の続き




いつか 見上げた太陽も
戻れない日々 陰る僕の光

いつか 広げた双翼も
もう 誰も居ない空だと知って


それでも


それでも笑うんだよ
上手には鳴けないから

三日坊主だけが僕の取柄


暮れた今日だけが僕の続き



僕の続き














「熱帯魚」


鳴り止まない 雨の音
潜った水を汚して

君の居ない 海の中
立ちはだかる波に
逃げ惑う日々さ
 

さて どこまで泳げるか?
悲しみを飲み込んだ体で

呼吸の仕方がわからないから
ここから泳ぎだせないまま


雨の音に因る洗礼と
汚しあった水の淵で

今日も 鳴いて居るよ

上手に呼吸が出来ないから
戻れない 海の事
思い出して




鳴り止まない 雨の音
聞こえないように潜った水

くたびれた 尾鰭では
立ち向かった波に
呑まれてしまうよ

もう一度 海に会いたいと叫んでも
思い出の重さで泳げない


雨の音に因る洗礼と
汚しあった水の淵で

今日も 鳴いて居るよ

上手に呼吸ができないから
戻れない 海の事
思い出して





悲しみを飲み込んだ海
喜びを分け合った日々
雨の音の方へ泳ぎだした

泣き止んだ 雨の音
汚しあった 海の向こう
どこまでだって泳げるさ
立ち向かった波に呑まれても


ほら

立ち向かった波に呑まれても







今日も鳴いて居るよ


戻れない 海の事

思い出して











「ナマケモノの街」


贅沢な木の枝で 寝返り打って
昇らない太陽を待っている
身体が痛み出した 夜

生きる為に 動く筈が
動く為に 生きている様な
自分の事を
大好物の音楽が叱る毎日さ

そう 今も 未だ
モノクロのままの街並みに
いつも
僕は 誰よりも奇麗な
左手を待ってたの


只 いつまでも眺めて居たいだけ
流れ出した体温の成れの果て
もう どれだけ君が泣いたって
汚し合いの続きを 望んだ右手で








贅沢な木の枝で 君を待って
冷めない体温を冷ましてる
身体が痛み出した 夜

ねえ もう少しだけ休ませて
自分の生命が 誰のものか
解らなくなる前に

生きる為に 動く筈が
動く為に 生きている様な 僕を

そう 今も 未だ
モノクロのままの街並みに

いつか

君が握った右手が
汚れて仕舞っても



なぁ また枯れた声を響かせて
誰よりも奇麗な 君の左手で
痛んだままの体温でも
動けるさ
また 朝は来るから

只 いつまでも眺めて居たいのさ
冷めない体温など 有りもしないから
僕の 汚れて仕舞った右手でも
昇らない太陽など 有りもしないと
教えてくれたのは

そう
誰よりも奇麗な






今も 未だ
モノクロのままの街並みに

さあ
一生懸命のんびりしよう



贅沢な木の枝で












「カナリヤ」



砂時計と 地球儀が
心の親友で

でも 映らなくなったアナログの
古いテレビも捨て難い

そんな物語を 本棚に仕舞って
明日が 待ち遠しい程

楽しみが近付くのは
とても 悲しい事だから


美しい生命と 呼ばれる為に
生きた覚えは無いと

仰向けで眠ろうとした
あの日のカナリヤは

もしかしたら...



フェンスの向こう側
濡れたアスファルト
あの子を嫌いになろうとして
地下室の中で 泣いた事

群衆を飲んだ駅のホーム
三十八階の夜景
雨の降る 歩道橋の上で
何かを言いそびれた あのひとも

もしかしたら...



もしかしたら...










詩集・「レムリア」

小林昌葉






テーマ :
ジャンル : 小説・文学

Secret
(非公開コメント受付中)

FC2カウンター
~詩集~


「レムリア」 ←new!!

「生くりいむ。」

「アネモネの記憶」

「無題~名前の無いうた~」 
mini poem
ランキング参加中です☆

FC2Blog Ranking

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
welcome!!
はじめまして。

小林 昌葉

Author:小林 昌葉
はじめまして。


●詳細●

↑  ↑  ↑
このブログと著者について。



このブログでは主に、詩を中心に書いています。
コメントを貰えると嬉しいです。
詩のリクエスト等もあればどーぞ。

リンクはご自由に。
相互リンク募集中☆



twitter始めました。
insomnia884 フォロー宜しくお願いします。


リアルタイムブログ
↑ ↑ ↑
良かったらこちらにも遊びにきてください^^

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
検索フォーム